「JICA海外協力隊発足60周年記念式典」が開催されました

2025年11月13日、天皇皇后両陛下のご臨席のもと、東京国際フォーラムで「JICA海外協力隊発足60周年記念式典」(主催:独立行政法人国際協力機構(JICA))が開催され、株式会社コングレは本式典の企画・運営を担当しました。
JICA海外協力隊事業は、1965年の発足以来、開発途上国の人々の生活に根ざし、現地の課題解決や国内外の地域の発展に貢献しています。
2025年に60周年を迎えたことを記念し行われた本式典は、元海外協力隊員をはじめ約2,200名が集い、Youtubeによるライブ配信も実施され、盛況のうちに終了しました。

ご臨席された天皇皇后両陛下
天皇陛下からのお言葉

JICA海外協力隊とは

JICA海外協力隊とは、ODA (政府開発援助)予算により、JICAが実施する国民参加型のボランティア事業です。自らの意思で参加を希望する20~69歳の日本国籍を持つ方が参加対象です。
開発途上国からの要請(ニーズ)に基づき、それに見合った技術・知識・経験を持ち「開発途上国の人々のために生かしたい」と望む方を募集し、選考、訓練を経て派遣します。

目的は以下の3つです。
・開発途上国の経済・社会の発展・復興への寄与
・異文化社会における相互理解の深化と共生
・ボランティア経験の社会還元

第一部:天皇皇后両陛下もお祝いに

第一部では、天皇陛下からお祝いのおことばを賜りましたほか、高市早苗内閣総理大臣(代読:英利アルフィヤ外務大臣政務官)などから祝辞が寄せられました。
式辞でJICA田中明彦理事長は「JICA海外協力隊は1965年の創設以来、99か国に累計58,000人を超える隊員が派遣されてきました。多くの国からさらなる派遣要請をいただき、世界から高い信頼を得ているのは、関係者の皆さまとJICA海外協力隊として派遣され、それぞれの国で仲間と共に汗を流してきた皆さまのご尽力の賜物であります」と語りました。
さらに、異なる文化や習慣に溶け込み「人と人とのつながり」を象徴するこの事業が日本らしい国際協力であること、帰国後に日本国内の課題解決に取り組む事例が増えていることに触れ「今後もこの伝統的な価値を守りつつ、日本や世界が直面する課題に対応し、世界の友好関係の深化に寄与すべく、さらなる発展を目指してまいります」と結びました。

JICA田中明彦理事長の式辞

第二部:トークセッションやファッションショーで彩る60年の軌跡

第二部では、60周年を記念しこれまでの軌跡を振り返る映像が上映された後、トークセッションや小惑星「Jicakyoryokutai」に関する報告、そして帰国隊員によるファッションショーが行われました。
「世界と日本を変える力」をテーマに行われたトークセッションでは、タレント・モデルとして活躍するユージさんがモデレーターを務め、協力隊の経験を持ち、帰国後に国内外のさまざまな分野で活躍する元隊員4名が登壇。協力隊としての活動前後で人生や価値観が大きく変わったこと、そしてその経験を活かし、日本や世界の課題解決のために取り組んでいる事業について熱を込めて語りました。

「世界と日本を変える力」をテーマに行われたトークセッション
「宇宙×JICA海外協力隊」として行われた小惑星「Jicakyoryokutai」に関する報告

帰国隊員によるファッションショーには、合計20団体が出演しました。
本ファッションショーは、ファッションだけでなく、ファッションを通して帰国隊員の皆さまが携わるボランティアの社会還元活動を紹介するものです。各国の民族衣装や途上国の布を使った家族お揃いの衣装、世界と日本の文化が融合した衣装に身を包んだカラフルで多様性あふれる姿に、民族楽器の演奏も加わり、会場内は大きな拍手に包まれ盛り上がりました。
そして協力隊の隊歌である「若い力」を登壇者全員が斉唱し、力強い歌声が会場を包み込み、60年の歩みを象徴する締めくくりとなりました。

帰国隊員によるファッションショー
隊歌「若い力」で締めくくりました

サイドイベント:パネル展示と「JICA海外協力隊マルシェ」

東京国際フォーラムのロビーギャラリーでは、海外協力隊の今までの活動を振り返るパネル展示が行われました。協力隊隊員が現地で撮影した写真を集めて作られたモザイクアートがひときわ目を引き、通りすがりの人々も足を止めて見入っていました。

今までの活動を振り返るパネル展示
ひときわ目を引く協力隊隊員の半径5mの世界を集めたモザイクアート

また、ロビーギャラリーと地上広場では、海外協力隊の経験者が出店する「JICA海外協力隊マルシェ」が開催されました。
当社はPCO(Professional Congress Organizer)として、本式典の企画・提案を行う中で、ブースのデザインにも携わっています。各ブースの枠組みに木材を使い壁面を布で覆うスタイルを取り入れ、社名版には木材の小片を接着・圧縮して成形する環境負荷の少ない資材「OBSボード」を使用することで、持続可能性を意識した空間づくりを実現しています。
各ブースには世界各国の文化や想いが詰まった品々が並び、会場は多くの参加者で賑わいを見せました。

木材を使用した各ブース
「OBSボード」を使用した各ブースの社名版

企画運営担当者のコメント

本式典の企画・運営を通じて、JICA海外協力隊事業について深く理解することができました。
式典の大きなプログラムとして、天皇皇后両陛下のご臨席に際し、関係者のスケジュールが分刻みで変化する中、会場の構成や準備も時間厳守で完了させる必要があり、各種調整を同時並行で進め正確な把握と迅速な対応に努めました。
式典の第二部では、帰国隊員の皆さまの活躍を身近に感じることができ、とても印象的でした。そして最後の隊歌斉唱は、参加者の思いが一つになった瞬間であり、参加者がお帰りになった後も、ホール内には2,000名以上の熱気が残っていました。
このような機会をご一緒させていただき、JICAの皆さまに改めて感謝申しあげます。

主催者のコメント

今回の式典は、これまでのJICA海外協力隊の60年の歩みを振り返り、事業を支えて下さった方々への感謝の意をお伝えすると共に、その魅力を改めてお届けし、未来への発展に向けた発信をしたいとの想いを込めて内容を構成いたしました。
二部構成の式典の第一部には、多くの要人の皆さまにもご登壇いただきましたが、国際会議の運営経験豊富な株式会社コングレの皆さまの準備段階からの綿密な検討、当日の分刻みの運営や、入念な警備態勢など、安心感を持ってお任せすることができました。
また第二部では、JICA海外協力隊の魅力を最大限伝えられるよう、こちらの意を組んでいただきつつも、それ以上の付加価値をつけた素晴らしい演出をご提案くださいました。帰国隊員20組が出演したファッションショーでは、照明や音楽の細かい変化によって雰囲気が切り替えられ、それぞれの出演者が主役として引き立てられる舞台となりました。出演者の皆さまの輝いた姿が目に焼き付いています。また、和紙柄をあしらった舞台デザインや、各プログラム間に流すアタック映像など、クオリティが高く、参加者の皆さまにも多くの好評のお声をいただきました。
さらに、ホール外のサイドイベントのパネル展示やJICA海外協力隊マルシェでは、そばを通ると木の香りを感じ、温かみのある素敵な空間を作り上げていただきました。おかげで多くの通行人の皆さまの目をひき、足を止めていただくことができました。
今回の式典を成功裏に終えることができ、我々としても大変喜ばしいイベントとなりました。