「第33回日本乳癌学会学術総会」が開催されました

東京都との連携企画で都庁が"ピンクリボン"色にライトアップ

2025年7月10日〜12日、「第33回日本乳癌学会学術総会」が新宿京王プラザホテルと隣接する工学院大学 新宿キャンパスで開催され、株式会社コングレは企画運営を担当しました。現地会場とオンライン配信によるハイブリッド形式で開催された本総会には、国内外から6,869人が参加し、熱気あふれる議論が繰り広げられています。
また、東京都との連携企画として、東京都庁が乳がんの早期発見のシンボルである"ピンクリボン"の色にライトアップされました。
そのほか、各所のご協力のもと、会場周辺に本総会のタペストリーや案内を複数設置するなど、会場外でのさまざまな取り組みを通じて一般市民の理解と関心を高める機会となりました。

第33回日本乳癌学会学術総会
石川 孝会長(東京医科大学 乳腺科学分野)

一般社団法人日本乳癌学会とは

一般社団法人日本乳癌学会は、乳癌を中心とした乳腺疾患の研究や専門医の育成、診療水準の向上、市民啓発などを通じて乳癌克服を目指し、国民の健康と福祉に貢献することを目的とする学会です。1964年に前身の「乳癌研究会」が発足以降、活動の拡大に伴い個人会員制へと移行し、現在の会員数は9,214名です。

本総会のテーマ「アジアと欧米の違い Bridging across the Pacific」

第33回となる本総会のテーマは、「アジアと欧米の違い Bridging across the Pacific」です。
石川 孝会長(東京医科大学 乳腺科学分野)は、テーマについてこのように述べられています。
「我々アジア人と欧米人とは、遺伝的および環境的な背景の違いから体型や体質が異なります。また、乳癌の診療体制も異なります。そのため、欧米で創出されたエビデンスは非常に貴重ですが、すべてそのまま外挿できない可能性があります。今回の総会に向けて、外科、内科、放射線診断および治療、病理、形成外科、緩和、医療情報などの領域で日本と海外の実態を調査しています。それをもとに両者の違いに焦点を合わせて議論したいと考えております」。

本総会では、シンポジウムや合同セッション、パネルディスカッション、ディベートのほか、「アジアと欧米の違い」をテーマとする特別企画やMOU締結記念セッション、ビデオセッションなど、多彩なプログラムが実施されました。

特別企画6「アジアと欧米の違い-実態調査から適切な乳房温存療法を考える」

東京都との連携企画

メイン会場である新宿京王プラザホテルは、道路を挟んで東京都庁の向かい側に位置します。
本総会の会期中、東京都との連携により、乳がんの早期発見のシンボルであるピンクリボンにちなんで、都庁がピンク色にライトアップされました。

この取り組みは、乳がん検診の受診促進や正しい知識の普及を目的とした啓発活動の一環として実施されたものです。多くの都民や来庁者の目に留まり、乳がん予防への関心を高める機会となりました。

乳がん早期発見のシンボル「ピンクリボン」の色をイメージした東京都庁のライトアップ

都庁展望室にて懇親会

会期2日目には、東京都庁の45階にある展望室にて立食ビュッフェスタイルの招待制懇親会が開催され、約200人(うち海外招待者100人)が参加しました。
東京の夜景を一望できる地上202メートルの特別なロケーションで、参加者は景色と飲食を楽しみながら交流を深めたほか、美しい夜景を背景にソプラノの歌唱とチェロの演奏が披露されるなど、華やかで優雅な時間が流れました。

東京都庁の展望室で開催された懇親会
展望室から見える夜景を楽しみながら交流

参加者へのおもてなし企画

企業展示・ポスター会場でワインとチーズを提供

多種多様な医療機器などを展示する「企業展示」と、演者が掲示されたポスターを使用して説明を行う「ポスター発表」の一部を、メイン会場の道路を挟んで向かいにある工学院大学 新宿キャンパスで実施しました。
同会場では、メイン会場からの来場を促すため、ポスター発表の時間にあわせてワインやチーズを提供。飲食を楽しみながら会場内を回れるよう工夫することで、会場を分けての開催でありながらも、多くの参加者が足を運ぶ様子が見られました。

工学院大学会場の企業展示ブース
会場内でワインなどのドリンクとチーズを提供

コングレスバッグ

本学術総会オリジナルのコングレスバッグは、シンプルかつ上質なデザインに仕上げました。広めのマチにより、書類やボトルもすっきり収納できる実用的なサイズで、会期後も普段使いしやすい仕様です。

うちわ

真夏の開催ということもあり、テイクフリーのオリジナルのうちわを用意しました。うちわを手にしていただくことで、2つの会場間の移動を少しでも快適にお過ごしいただけるよう配慮しました。

会期後も普段使いできるオリジナルコングレスバッグ
暑さ対策としてうちわを配布

案内表示を通じたまちぐるみの取り組み

現在、新宿駅周辺では大規模な再開発工事が進められています。主催者から「参加者が迷うことなく会場へアクセスできるように案内表示を充実させたい」とご要望をいただき、新宿駅から会場である工学院大学新宿キャンパス、京王プラザホテル、そして東京都庁へと続くエリアにおいて、関係各所のご協力のもと、広告やタペストリー、案内表示を多数設置しました。
この取り組みにより、参加者の利便性が高まっただけでなく、「乳癌」という言葉が市民の目に触れるきっかけにもなったのではないかと思います。

新宿駅の地下道に設置した案内表示
会場周辺に設置したタペストリー

担当者の声

第33回日本乳癌学会学術総会では、石川会長をはじめとする主催校の先生方と綿密に連携し、チーム一丸となって準備・運営を進めました。
定例のオンライン会議に加え、対面での打合せとその後の食事の場においても率直な意見交換を重ねることで、本総会に対する思いを共有しながら、信頼関係を深めてまいりました。
「アジアと欧米の違い ― Bridging across the Pacific ―」という総会テーマのもと、海外からの参加者にも多くのプログラムにご参加いただけるよう、同時通訳やAIによる自動翻訳システムを活用し、活発な国際交流が生まれる"場づくり"を目指しました。
また、メイン会場の京王プラザホテルに加え、向かいにある工学院大学新宿キャンパスも使用し、新宿というアクセスのよい立地を最大限に活かした運営を行いました。
現地とオンラインの双方で多くの参加者が集い、国際的な視点から乳癌診療の未来を見つめ直す貴重な学会を担当させていただいたことを、大変光栄に思います。今回の準備・運営にあたりご尽力いただいた関係各位の皆さまに、心より御礼申しあげます。

第33回日本乳癌学会学術総会 石川 孝会長のコメント

第33回日本乳癌学会学術総会を主催するにあたり、酷暑の中、さらに初日である7月10日の夜には激しい雷雨にも見舞われましたが、6,869人もの皆さまにご参加いただき、無事に総会を終了することができました。関係者の皆さまのご尽力により、日本の乳癌診療の発展に多少なりとも貢献できたのではないかと自負しております。
日々の臨床および研究を通じて、海外で創出されたエビデンスをそのまま自らの患者に適用することには慎重さが求められると感じてまいりました。その思いから、今回の総会テーマを「アジアと欧米の違い ― Bridging across the Pacific ―」としました。

2022年に第33回会長を拝命することが決まり、翌年には運営を株式会社コングレの皆さまにご担当いただくこととなりました。2023年7月26日のキックオフミーティング以降、本嶋様、佐藤様、そしてその後に加わっていただいた児玉様と総会に対する思いを共有しながら、約2年間にわたり共に歩んでまいりました。総会を無事に終え、多方面から高い評価をいただけたことは大きな達成感であり、最後まで伴走してくださったコングレの皆さまに心より感謝申しあげます。

テーマについて深く議論するため、総会に向けて国内外の実態調査を行い、その成果を踏まえて、3日間を通じた同時通訳を導入しました。また、MOUを締結している台湾および韓国の乳癌学会の先生方を中心に、海外の先生方にもご参加いただく新たな形式のシンポジウムを企画・開催することができました。
さらに、海外招待者や総会開催にご尽力いただいた先生方をお招きした東京都庁展望台での懇親会は、特別なイベントとなりました。加えて、海外招待者に新宿の夜を体験していただこうと、医局員が総出で歌舞伎町の居酒屋で対応してくれたことも、印象深い思い出です。運営にあたっては、コングレの皆さまに多くの無理難題をお願いしたことと思います。
コアメンバーとは毎週オンライン会議を重ね、毎月の準備委員会の際には、委員会後の食事の場でも思いを共有しながら準備を進めてまいりました。業務の枠を超えて真摯にご尽力いただいたことに、深く感謝しております。

現在、学術総会そのもののあり方を含め、今回の経験を振り返っておりますが、何よりの収穫は、医局員とコングレの皆さまが一丸となって総会を成し遂げてくれたことによる大きな充実感です。
最後に、本総会の準備・運営に関わってくださったすべての皆さまに、心より御礼申しあげます。誠にありがとうございました。