「スポーツビジネスジャパン コンファレンス2023」をコングレスクエア羽田で開催しました
2023年11月27日(月)、株式会社コングレ直営のホール&カンファレンス・会議室「コングレスクエア羽田」(天空橋駅直結、HANEDA INNOVATION
CITY(羽田イノベーションシティ、略称:HICity))で「スポーツビジネスジャパン
コンファレンス2023」(主催:日本スポーツ産業学会/株式会社コングレ)を開催しました。
スポーツビジネスジャパンは、「スポーツビジネス促進」と「スポーツを通じた地域活性化」に関するプラットフォームとして、2016年からスタートしたスポーツビジネスに特化した専門展示会&コンファレンスです。
コロナ禍前の2019年以来、4年ぶりに会場での対面開催となった今回、会場は多くの参加者で賑わいました。
今回のスポーツビジネスジャパンは、「スポーツ×まちづくり」をテーマに、様々な分野の方々をお招きし、全部で5セッションのコンファレンスプログラムを実施。
中村 好男 早稲田大学
スポーツ科学学術院 教授/日本スポーツ産業学会 理事・運営委員長の主催者挨拶で幕を開けました。
セッション1 地域固有のスポーツ環境を活かした「スポーツまちづくり」の推進
登壇者:
谷本 敬一朗氏 (野村総合研究所 社会システムコンサルティング部 シニアコンサルタント)
青井 一真氏
(フロム・シェフ株式会社 代表取締役)
川村 裕樹氏 (北広島市 経済部長)
「スポーツ産業経済規模調査検討委員会」に調査協力しているフロム・シェフ株式会社の青井
一真氏と、2022年度に『「スポーツ環境」に関する都市ランキング』を公表した野村総合研究所の谷本
敬一朗氏から、スポーツが都市にもたらす効果について、調査データに基づいた考察を紹介。スポーツ環境が整い、市民の実施率・観戦率が高い都市では、地域経済活性化や社会課題解決に一定の効果があり、それらに相関関係があることを説明しました。
続いて、北海道北広島市の川村
裕樹氏が、プロ野球北海道日本ハムファイターズのホームスタジアム「北海道ボールパークFビレッジ」を活用したまちづくりの事例を紹介。札幌市のベッドタウンであった北広島市にボールパークができて、最初のプロ野球シーズンを終え、野球以外でも100万人が訪れたことなど、開業前から1年目の効果についてお話しました。
セッション2 スポーツ×テクノロジーによる地域活性化の可能性
登壇者:
原田 遼氏 (野村総合研究所 社会システムコンサルティング部 シニアコンサルタント)
畔柳 博基氏
(株式会社ユーフォリア 執行役員 兼 法人事業ディビジョン長)
小西 徹氏 (株式会社ユーフォリア 執行役員 兼 スポーツ事業ディビジョン長)
宮田
泰郎氏 (グローブマーケティング株式会社/グローブ・スポーツコミュニケーションズ株式会社 代表取締役)
ここ数年、スポーツデータ、ブロックチェーン、アプリ・SNS活用、メタバースなど様々なテクノロジーがスポーツ分野においても活用され始め、期待が高まってきています。
野村総合研究所の原田
遼氏が、スポーツ分野におけるテクノロジー活用がいかに地域を活性化させているか、国内外での最新の活用事例やトレンドを解説。そして、株式会社ユーフォリアの畔柳 博基氏と小西 徹氏、グローブマーケティング株式会社の宮田
泰郎氏から各社で取り扱うサービスと導入事例の紹介がありました。
セッション3 スタジアム・アリーナの最適解を導く
登壇者:
永廣 正邦氏 (株式会社梓設計 専務執行役員プリンシパルアーキテクト スポーツ・エンターテイメントドメイン長)
スタジアム・アリーナが、自然と人が集まるコミュニティの中心地として存在するには、どうあるべきか。
その事例の一つとして、2023年に開業し、J3のFC今治のホームスタジアムとして1シーズン目の「今治里山スタジアム」を紹介。「365日人が集い、心の拠り所となる、『里山』のようなスタジアム」をビジョンに掲げ、周辺施設と連携し、賑わいあるまちづくりの拠点形成を目指しています。国内初の民設民営の強みを活かし、サッカーの観戦体験の多様化、地域住民が自分たちの手でスタジアムとその周辺をつくり上げる地域活動、サッカーの試合がない日も地域に開かれた多彩なアクティビティなど、開業前からの取り組みがより進んだ状況の報告がありました。
その他、エリア全体をつなぎ地域活力を育む拠点づくりの例として、「SAGAアリーナ」を中心とした「SAGAサンライズパーク」の紹介がありました。
セッション4 サッカーを通じた社会価値創出の可能性
登壇者:
土屋 光輝氏 (KPMGコンサルティング株式会社 Social Value Creation ASSOCIATE
PARTNER)
丸山 和大氏 (株式会社Criacao 代表取締役CEO(クリアソン新宿代表))
国見 健介氏
(CPAエクセレントパートナーズ株式会社 代表取締役(CPA会計学院代表))
日本フットボールリーグ(JFL)所属の「クリアソン新宿」は、2023年9月26日、東京23区に本拠地を置くクラブとして初めてJリーグクラブライセンスが交付されました。本クラブがなぜ、ライセンスを交付されたのか。代表の丸山
和大氏からクラブの姿勢やサッカーを通じた地域貢献活動に邁進する取り組みについて話がありました。
そして、地域パートナーとして、本クラブとの共創に取り組むCPAエクセレントパートナーズ株式会社の国見
健介氏が、パートナーとなった経緯やその後の変化を紹介。
また、同クラブのパートナーであり、スポーツがもたらす社会価値の可視化・定量化などのアドバイザリー業務を提供するKPMGコンサルティング株式会社の土屋
光輝氏から、クリアソン新宿のサッカークラブとしての価値をどう見える化し、自治体・企業などのステークホルダーへ理解・促進を促すか、その手法や取り組みについてお話がありました。
セッション5 V.LEAGUE REBORN ~世界最高峰のリーグを目指して~
登壇者:
大河 正明氏 (びわこ成蹊スポーツ大学 学長 / 学校法人大阪成蹊学園 理事 / 大阪成蹊大学スポーツイノベーション研究所所管役員
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一般社団法人ジャパンバレーボールリーグ(Vリーグ) バイスチェアマン /
公益社団法人経済同友会スポーツとアートによる社会の再生委員会副委員長
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公益財団法人日本サッカー協会(JFA) アドバイザリーボードメンバー
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公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(Bリーグ)名誉会員)※オンライン登壇
横井 俊広氏 (TG SPORTS株式会社
代表取締役社長/ウルフドッグス名古屋 SGM/一般社団法人ジャパンバレーボールリーグ(Vリーグ) 監事/一般社団法人愛知県バレーボール協会 理事・副会長)
久保田 剛氏 (パナソニック
スポーツ株式会社 代表取締役 社長執行役員 チーフ・エグゼクティブ・オフィサー(CEO))
桂田 隆行氏 (株式会社日本政策投資銀行 地域調査部
審議役(シニアプリンシパル)/
株式会社北國フィナンシャルホールディングス 総合企画部 小松アリーナプロジェクト準備室 アライアンスコーディネーター
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一般社団法人ジャパンバレーボールリーグ(Vリーグ) 理事)
2024年秋から、現行の「V.LEAGUE」の上位リーグとして、「S-V.LEAGUE」を新設する一般社団法人ジャパンバレーボールリーグ(Vリーグ)。
バレーボールは、特に女性の競技人口やファンが多く、世界選手権では男女共に上位の成績を収めているといった強みを持っています。そのような特徴を活かし、大河バイスチェアマンは、2030年までに「世界最高峰のバレーボールリーグ」に成長するため、現在取り組んでいる活動について説明しました。
そして、V.LEAGUEの強豪であり、アジアツアーを主催し試合を行った2チーム「ウルフドッグス名古屋」と「パナソニックパンサーズ」を経営するTG
SPORTS横井 俊広氏、パナソニック スポーツ久保田 剛氏を交え、バレーボールの現状と世界戦略などをテーマにディスカッションを行いました。
セッション終了後はラウンジにてネットワーキングを開催しました。
楽しいお買い物で、みんなトクするソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を運営するクラダシに協力いただき、フードロス問題に配慮した商品を提供しました。
参加者の皆さんが、活発な意見交換で大いに盛り上がる様子を多く見ることができました。
ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。